<土壌>は自然の法則で成り立つ
 自然には法則があります。それは、人間出現の以前から、何十億年という永い年月の成り行きで出来上がったものです。
 地球の最初からあるもの「自然の法則」は、人間では作れないし、変えようがありません。それは見つけるもので、見つかったものは、今後も永久に変わりません。土壌はその自然の法則によって出来上がっているものです。
 最大の自然の法則、土壌について、Soil Taxnonomy(1975)では、
「土壌は地球の表面にある自然体の集合であり、ところによっては土状の物質で、修飾されたり作られたりしているが、それは生物を含んでいて、野外で現に植物を支えているか、支える能力を持っている」(1993.土壌の辞典〜朝倉書店)

と定義されています。これは人間の手を加えても、ほぼ自然と同じ状態を保たなければ、自然が作った法則である、<永久緑化>の環境は保てない、ということを明示した定義です。

 人間は自然の法則による力をもらって生きています。しかし、自然の力は人間のためにあるのではありません。その質と量をほぼ自然の力どおりに加減することで、自然環境に寄与することができるのです。
 その地球という大先人の自然の法則を基本理念として土壌菌工法が出来上がったのです。
 
<土壌の持つ自然の特性=団粒>
 土壌のもつ特性の中で重要なのは、大気の温度と光の条件が満たされた時に、植物を生育させうる能力です。それを学術的に表現すると<養分供給能>、<養分保持能>、<保水能>、<通気能>によって支えられているということになります。
 これが無期限に続く<永久緑化>の原点に外ならないのです。

 もう少し詳しく申し上げますと、養分供給能と養分保持能は、土壌の無機成分(岩石、鉱物)の風化と、それによって派生する粘土鉱物の生成(粘土化)が大きく関わっているのです。これが土壌母材です。

 それに対して保水能と通気能には、土壌の有機成分と、それによって生きている土壌微生物の活動が必須条件となります。
 母材の砂や粘土を団粒構造にまとめ上げる生物の働きと、生物を支える有機物の存在が、団粒内の微細な孔隙に毛管力で水を保つと同時に、団粒間の粗孔隙から過剰な水を排除して、通気性の確保を可能にしているからなのです。

 このように有機物と土壌微生物の存在は、<土壌>が<土壌である>ためには絶対に不可欠なものです。学術上の土壌の定義には、必ず有機物や土壌微生物の存在を要件として含んでいます。
 土壌菌工法も、その道を確実に歩むこととしています。

 土壌微生物は、有機物による養分供給源や、養分を保持してその供給を調節する場合でも、最も重要な役割を担う根源となっています。
 そのため土壌菌工法は、その中心部を担う土壌微生物を<有効土壌菌>として培養繁殖し、工法の中心に据え、土壌母材(土)に混入、地球と同じ条件を整えて、追肥などメンテナンス不要の永久緑化となる施工で効果を挙げているのです。


土壌菌工法